(中編)しりあがり寿さんのワークショップに行ってきました。



女装の私が、しりあがり寿さんのワークショップに行ってきました。中編です。





「目に見えないもの、そこにはないものを、真面目に、しっかり、克明に、正確にとことん描いてみる、そんなデッサン教室があってもいいんじゃねぇかなー?」(しりあがり寿)





「テーブルの上に旅の途中の小人がいる。恐ろしいモンスターが小人を襲っている」を妄想しデッサンする、というお題でした。妄想した小人やモンスターはとことん正確に描きます。もちろん、テーブルや部屋の様子や、可能であれば絵を描いている参加者までも描き入れる。あくまで「デッサン」のワークショップなのです。絵の勉強をしたこと無い私は、なりふり構わず筆を走らせました。結果こうなりました。





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私の座った席から見た風景です。テーブルの向こうに窓があり、そこから照明が顔を覗かせていましたが、光が灯されるまでは丸い塊でした。私にはそれがモンスターに見えたのです。その丸いモノは目なのか口なのか。焦点が定まらないままにモンスターの質感や種族や小人を襲う理由がどんどんと見えてきたのです。これは描かないといけない。筆をとにかく走らせた結果です。





描けば描くほど焦点が定まってきます。丸いものは目や口という概念では説明のつかない、味覚と聴覚と視覚を司る器官で、栄養はそこから摂取する、であるとか。天井に生息していて、自重で床に届きそうになるモンスターは、床にとどくと生命を絶ってしまう。目とも口ともわからない器官は床に届くと種に似た機能を持った物体になる。芽が出て上に伸びる。天井にある母体と融合し、母体の体積を際限なく増やしていく。そうして部屋を満たすと、新たな部屋を目がけて移動をする。そんなモンスターを妄想していました。





重力に反発した形状の個体を持ちつつも、繁殖機能は重力に寄らねばならず、また天井が無ければ生息することができない。異形と矛盾を抱えつつも、一見すると滑稽なモンスター。はは。女装に近くないかい。男という個体に反発した見た目を持ちつつも、その存在は男という起点に寄らねばならず、性差を否定しそれを超えようとしながらもその性差が無ければ女装という存在がぼやけてしまう。異形と矛盾を抱えつつ、メディアや一般的な視点からは滑稽や悲劇がある。はは。





(後編に続きます。)





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