山田郁予展「絶対、一生、金輪際」を見てきました。



女装の私が、中目黒、ミヅマ・アクションで開催された山田郁予展「絶対、一生、金輪際」へ。





トレーシングペーパーに描かれた山田郁代の絵には少女漫画のモチーフもあり、同時代の作家と共通しているところがあるかもしれないけれど、しかし、壊れてる。迫力がある。彼女の絵からは拒絶を感じられる。わかった。わかったから、その距離感を大切にしよう。そう言ってしまいたくなる。遠くから見ても、近くに寄っても、決定的に近寄れない宣言のようなものがある。そこに在るのかどうかさえも、時々見失う。ただただ美しく、もう、それだけでいいんじゃないか、諦めに近い。





美しいアーティストで、だから不本意にも直面せざるを得ない状況は、多々あるのだろう。妬み嫉み。好奇。そこに彼女は制作することで向き合っている、のかもしれない。ビデオが展示されていた。そこには山田郁代が登場していた。彼女はDJに扮していたり、夏の日の少女のように奔放に振舞っていたり、存分にコミュニケーションをしているかのようだった。が、頭を釘が通り抜けたり、アトリエの閉じた光景が見えたり、その違和感は、人と距離を置いている。





「距離を置いてる」と、作品について他人が書くこと事自体、彼女を傷つけてしまうのかもしれないし、傷つけてしまうのかもしれないとか気にする事すら彼女を傷つけてしまうのかも・・・ああ、もう。ライターである私にとって、彼女を応援したくなる気持ちは、懺悔に近い。





私は、私が傷つけてしまう人に、興味を持つ。厄介だ。