「サンタガールをさがせ!2011 in SHIBUYA」に参加しました。


女装の私が「サンタガールをさがせ!2011 in SHIBUYA」に偽サンタガールとして参加しました。その報告とレビューです。

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初めに、「芸術/美術に関するレビュー」ブログへ掲載する理由を書かせていただきます。私は墨東まち見世という地域アートプロジェクトの広報をしています。このイベントを渋谷というまちを舞台にしたプロジェクトとして捉えて整理することで、地域アートプロジェクトの参考となるのではないか、という視点で書かせていただきました。事実、かなりの点で参考になるイベントでした。
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サンタガールをさがせ!2011 in SHIBUYA」とは渋谷の街中に隠れた3人のサンタガールを見つけておいかけて専用のiPhone/Androidアプリでスタンプを集めて、プレゼントをもらうというイベントです。渋谷の街に放たれるサンタガールはCoba-U(コバユー @Coba_U )、JulieWataiジュリ・ワタイ @JulieWatai )、Toastie(トースティー @toastiejapan )の3人。彼女達の着る真っ赤な衣装は、山下陽光(@ccttaa)さんのつくるブランド「途中でやめる」です。目立つので、たとえ平日平均35,000人が訪れる渋谷の街中に紛れたとしてもすぐ見つかるんじゃないかとおもいきや、そうはいきません。

本番前ust番組でサンタガール勢ぞろい

偽サンタガール3人(アイビー茜 @ivy_in_the_soup / 私 @ericolor_emiu / 藤堂はな @alicedodo )が紛らわしくも街中に放たれます。そして季節はクリスマスシーズン。FamilyMartの店員さんや、飲食店の呼び込み、飲み会で浮かれた人たちが、みんなサンタの帽子をかぶってニコニコしています。さらにサンタガール(本物)は一箇所にとどまらずにウロウロと動きます。ustreamで配信されている映像から推測しても、専用アプリでおおよその居場所を把握しても(GPSレーダー機能でだいたいわかる!)、追いついたと思ったら時すでに遅し。渋谷の、また違った場所にいる。こんな状況ですから、3人を見つけるのは大変です。2時間半の街中のイベントはあっという間に終了。少なくとも50人弱の参加者が、渋谷の街中を舞台に、ゲームをプレイしていました。

GnG(ゲットアンドゴー)を使ったアプリでサンタガールをゲット

私は、昨年に引き続き、偽サンタガールとして参加。女装ですから偽サンタ偽ガールです。173cmの身長は遠くからでもよく見えるらしく、特に宮下公園の周りでは、何度も声をかけられました。「サンタガールさんですか?」『残念、偽物です!』「くっそ〜!!」「やられた〜〜〜」というやり取りは中々楽しくてですね。なにより、参加者の皆さんの笑顔が素敵だった。勝手な想像ですが、皆さん、プレゼントが欲しくて参加しているようには見えないんです。プレゼントはこのイベントに加担する言い訳なんじゃないかと。「プレゼントが欲しいから熱中してるんだぜ!」っていうのを言い訳に、ちょっとした非日常体験を満喫しているのではないかと感じました。

プレイヤーがなかなか見つけられなかったトースティーさん

地域アートプロジェクトの広報として、このイベントからは多くの事を学びました。街中が普段と違った表情に見える、というのはよく言われる事。もちろん、それを実現するには困難なハードルをいくつも超えたりくぐったりしなければなりません。企画・プロデュースをされたhiniku designさん、53RS企画さん、その他主催のイノラボの皆さんや、協力のクウジットさん、東京ナイロンガールズの青サンタガールの皆さん、ustのMCをされたり衣装を担当された山下陽光さん、その他自転車で撮影に奔走されたカメラマンさんやサンタガールの護衛をされた皆様のご苦労あっての渋谷体験です。(うわー、社会人っぽい!)閑話休題。今回、私は偽サンタガールとして、プレイヤーや企画者とは違った立場、つまり企画参加者という立場でイベントを経験しました。これは、地域アートプロジェクトに置き換えると、イベントに協力していただいた「まちの人」に近い立場を経験することです。

がお!

企画参加者としてイベントに協力をする、これは、様々なルールに従う事でもあります。動きを制限されたり、見た目を指定されたり、ちょっとした仕事を依頼されたり、与えられた役割を遂行します。その対価として、PRになるとか、店舗の場合だと営業の機会が増えるとか、まあその辺りは想像の範囲内。今回体験できたことは、プレイヤーが本気で楽しんでいる事が伝わると、企画参加者まで楽しくなるということ。関わってよかった、という気になることです。「売り手良し」、「買い手良し」、「世間良し」の三方良しになぞらえて言うと「企画者良し」「参加者良し」「プレイヤー良し」を実現するために必要な事は何か、そのヒントをいただけた気がします。

まちなかの偽サンタガール、藤堂はなさん

まちなかの偽サンタガール、アイビー茜さん

今回も、プレイヤーの方から優しい声をかけていただきました。「寒いでしょうけど、偽物さんも、がんばってください!」私はこの言葉を聞けただけでも幸せです。三方全ての皆さまへ、本当にありがとうございました。

※最後に
アフターパーティーは、サンタガール(本物)のライブ。JulieWataiさんは赤いコートを脱ぎ捨てて可愛らしいアイドルに変身し、ファンを巻き込むライブでSUNDAY ISSUEは盛り上げます。次に登場するのは、Toastieさん・・・の姉貴分であるバケットバルドーさん。両手がバケット(フランスパン)のフランス風シンガーが踊り歌い狂い、最後にはSUBWAYのサンドイッチを振舞ってくださいました。そして最後にCoba-U登場。12月7日に発売されたアルバムからの曲を歌ってくれました。ほんとに可愛い。




リリース前だったので歌いはしませんでしたが、Coba-UDrive Japan」応援歌としてCoba-UのDrive Heart」を12月15日に発表。これマイトガイ・小林旭の歌った大ヒット曲「自動車ショー歌」をリメイクしたもの。SUNDAY ISSUEにいたお客の中には「自動車ショー歌」を知っている人がいたらしく、発表の際に「あの歌をリメイクするんだ?!」と驚きの声で盛り上がりました。こういった生の反応を見ることが、最近、とんと少なくなっていたので、よい経験でした。。

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