2016/04/09

THE UNFAITHFUL REPLICA / CA2M at Madrid を見てきました。

Madrid郊外にあるMostolesというエリアにCA2M〜Centro de Arte Dos de Mayoというアートセンターがあります。そこで行われていた THE UNFAITHFUL REPLICAというグループ展で気になった作品。





 3点の映像と大掛かりなインスタレーション。映像内容は衝撃的で、住む場所を強制的に追い出される住民の映像。なんと作家の名前をメモしていなかった。展示のコンセプトシートは持ち帰ったものの、そこに書かれている作家の名前に無いような…誰かご存知の人がいたら教えてください涙




展示タイトルにある「REPLICA」は英語では「複製品」という意味ですが、スペイン語になると「(相手の意見や非難などに)言い返す」という意味を、何か別のものを提案する、返答する行為を含みます。UNFAITHFUL(不誠実な)返答とはどういう意味なのでしょうか。

コンセプトシートにあった「アートは、アーティストが本来意図していたことを変化させ、修正し、裏切る。」という一文が気になります。続く「裏切りは鑑賞者の想像の中で展開される」という一文がダメ押し。

参加している作家は「1つしか意味を持たない言葉やイメージ」が必ず失敗することに自覚的です。言語から言語へ、ある素材から別の素材へ、歴史のある側面からもう一方へ、常に意味が行き来してお互いを意味しあう作品が展示されていました。


Pier Paolo Pasoliniの作品は終わりの無い物語でした。鑑賞者は私でもあり、また作品の中にも存在していました。糸から解き放たれた操り人形の「自由」は複数の意味を行き来します。



お払い箱となった主人公はゴミ収集車に揺られて捨てられます。車の運転手が口ずさむ悲しい歌声は美しい空に、雲に吸いこまれます。主人公は捨てられた野っ原で、雲を眺めます。自由を掴んだ彼は清々しく美しい笑顔に。そこで映像が終わり…かと思うとループ。最初に戻ります。死と引き換えに掴んだ自由で眺めた雲を見たときと同じ笑顔でまた糸につながれて、主人公の操り人形は控室に並びます。





喜劇のような人形劇の映像を見ているはずだったのですが、終わりのない議論の只中に投げ出されたような気分になる作品でした。