2011/02/22

G-tokyo 2011のギャラリー・デイズに行ってきました。



女装の私が、G-tokyo 2011のギャラリー・デイズに行ってきました。





どのギャラリーが出展され、そしてどのような作品を見ることができたのかは、下記のART iTブログにフォトレポートが掲載されていたので、そちらを見ていただければよいかなと。その中でも私の記憶につよく残っていたものについて、簡単に。





ART iT / G-tokyo 2011 Part1


ART iT / G-tokyo 2011 Part2


ART iT / G-tokyo 2011 Part3








ギャラリーSIDE2. ハーモロディックス」/ Peter McDonaldが5点ほど。その他、ROB PRUITTやIsabel Nolanが展示。特に記憶しているのはPeter McDonaldの絵。デフォルメされた人の形の頭部分が、印象深い色と円に近い形 - つまり直線の無い/角の無い形 - で描かれている。たぶん思考、というか人が考える内容や方式という形や色でなんとか差異を説明できる部分を絵にしていたのかもしれない。女装をしていた私には強烈なインパクトだったよ。





シュウゴアーツ. 戸谷成雄『ミニマルバロック IX』」/ ウクライナ旅行を思い出しました。中に入れない教会の中をなんとか覗こうとして、3cmほどの幅の柵の隙間に目を凝らし、そうして先に見えた像。錯覚のはずなんですが、その像の首が動き私と目を合わせました。それに近いイメージを、隙間からこの作品の中を覗いた時に感じたのです。





ケンジタキギャラリー. アルフレッド・ジャー」/ 鏡に映ったライトボックスの画像には、少年少女、のような不安な目をした人が写っていました。全てが見えるのではない、見ようとした「私」とそれに対応するかのように表情を見せる作品。子供の表情を見て(子供がたくさん写っているそういうライトボックスの作品がありました。)、「可愛い」だとか「純粋だなあ」とか「無垢だなあ」とか、それだけじゃないんだよなあ。私はその子供の作品に、たじろいで、一瞬近寄れませんでした。強かった。





ワコウ・ワークス・オブ・アート. ヴォルフガング・ティルマンス」/ 悔しかった。ステキだと思ったのに、その理由がわからなかった。ART iTのインタビューを読んだ今も、彼の顔写真のすぐ右下にある爽やかな色の写真によって、「なんて爽やかな人なんだ」と思ってしまったほどに、興味はあるのにもかかわらず理解が及ばない。悔しい。





小山登美夫ギャラリー. 菅木志雄『連関空』」/ 「連」らなっていた別のモノとモノが「関」かわりあって「空」間を作っている。と、私は感じ、同時につくられた「空間」は何になろうとしているのかなあと、イメージしていたけれども、肉感や社会しか想像できなくて、なんだか不安になった。今の日本を俯瞰した時の寂しさや不安に似ていたかもしれない。





その他、まだまだ気になる展示がたくさん。「オオタファインアーツ. 樫木知子」「ミヅマアートギャラリー. 天明屋尚」「アラタニウラノ. 加藤泉」などなど。2月は六本木ヒルズ周辺に現代美術ギャラリーが5つもオープンするとのこと。要チェックでございました。





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G-tokyo 2011


2月19日(土)-20日(日)ギャラリー・デイズ


2月21日(月)-27日(日)エキジビション・ウィーク


http://www.gtokyo-art.com/





2011/02/18

『Tweet Me Love, SPUTNIKO!』展に行ってきました。



女装の私が、スプツニ子!さんの初個展、表参道GYREの『Tweet Me Love, SPUTNIKO!』展に行ってきました。





この展示や作品は、なんというか、うまく説明できないのがもどかしい。説明しようとした時点で自分が作品になってしまっているのです……作品そのものが「生きている」状態で、その状態を維持し続けられていて、つまり生きていて、この展示や展示が引き込んだ人や空気を少しでも認識した「私」はすでに作品の一部になっており、その「私」が発信した情報が全て作品となり、周囲を少しずつ巻き込んでいくという、なんとも不気味で気持ちのいい展示でした。





内容はこうです。





スプツニ子!さんは2011年1月で終了した「東京アートミーティング トランスフォーメーション」@東京都現代美術館に出展されていました。(「寿司ボーグ☆ユカリ」「カラスボット☆ジェニー」「生理マシーン、タカシの場合。」)作品は展示され、話題を呼びましたが、これらが制作された過程には着目されませんでした。twitterで呼びかけて集まった中から「この人だっ」という人とメールでコンセプトのやりとりを進めて何度もメールをし詳細を詰め、東京で、初対面の映像作家と作り上げたのが「生理マシーン、タカシの場合。」の動画。インターネットが可能にした制作過程の大きな変化を、スプツニ子!さんは伝えたかった。





そんな折、GYREでの展示の話しが舞い込みました。





スプツニ子!さんにとってはトランスフォーメーション展が終わってすぐの展示のお誘い。何を展示すればいいのか・・(多少脚色しておりますが)悩みに悩み頭を抱えて苦しみました。その苦しみはまるで○○のようで▽▽を伴いスプツニ子!さんの記憶に××に○○で▲▲を◎◎しました。(脚色終了)一晩悩んだ末、東京都現代美術館で見せることができなかった「過程」を展示することに決めました。





スプツニ子!さんはtwitterで展示を手伝ってくれる仲間を募集。集まった仲間に『キュレーションから運営まであなたたちに丸投げします!』と全てを委ねました。議論が重ねられました。展示映像が決定しました。フライヤーが完成しました。展示が実現しました。呼びかけから展示までの期間は約1週間。ゼロから1週間で展示が実現したのです。





スプツニ子!さんはtwitterという道具を使い、制作過程の時間/場所の制約を実際上無くし、制作の様式を新たに形成したのではないでしょうか。『Tweet Me Love, SPUTNIKO!』展で展示されている作品は、その様式を私たちに見せてくれていると同時に、私たちを引き込み続けています。twitterという道具を通じ、作品は常に「私」の注目や発言を収集します。スプツニ子!さんと仲間たちは、twitterを通じて収集された注目や発言から作品や展示に様々な要素を追加。作品は「生きている」状態となり続け、「私」たちは作品の一部であることを、柔らかく実感し、奇妙な安心を手に入れる。





…長くなりました。作品である制作の過程はtwitterで#tweetmeloveを検索してください。そこで見つけることができる、スプツニ子!さんとスタッフとのやりとり全ては『Tweet Me Love, SPUTNIKO!』展の作品の一部です。#tweetmeloveを使って何か、スタッフやスプツニ子!さんへ質問や感想をつぶやいてください。作品の一部となり、それは、「生きている」作品に新しい要素を加えます。表参道GYREの3階にあるギャラリーEYE OF GYREでは、そのつぶやきが作品の一部になっている状態を確認することができます。2月20日までの展示です。お急ぎください。









スプツニ子!


http://www.sputniko.com/









EYE OF GYRE ヴァレンタイン企画「愛の部屋」Vol.2


Tweet Me Love, SPUTNIKO!


開催場所:EYE OF GYRE GYRE 3F 


渋谷区神宮前5-10-1


開催期間:2月10日(日)~2月20日(日)


開場時間:11時~20時


http://gyre-omotesando.com





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2011/02/16

「The Men In Grey / The Men In Grey」



女装の私が、文化庁メディア芸術祭の展示に行ってきました。





が、人が多く、顔面コンプレックスの練習前の時間を使って訪れたので時間がそれほど無く、また、無料という事も助けて、ほとんど堪能せずに会場を後にしました。そんな中でも「The Men In Grey / The Men In Grey」が印象に残っています。ええ、スーツ萌えが多少影響していますけれども、確かに。





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【概要】


http://plaza.bunka.go.jp/festival/2010/art/MenInGrey/


ハードウェアやソフトウェアがぎっしり詰まったブリーフケースを抱え、グレーのスーツに身を包む謎めいた2人の男。彼らはオープンワイヤレスネットワークを利用し、わたしたちの回りにあふれる目に見えない情報を収集して公開し、跡形もなく消え去っていく。ネットワークの装置や能力への絶対的な信頼を解体、分析し、ネットワークへの依存に警笛を鳴らす。





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セキュリティを100%信用しているかといえば、そうではないわけです。どこか不安なんです。ただ窓に黒紙を貼って安心したり、声をひそめて秘密を話したり、鍵を100個もかけて満足げに眺めたり、高い壁の内側で裸になってみたり、所謂物理的な安心とは程遠い場所にある安心を手に入れなければ、”流行の”ネットを安心して使えない。そんな事を言っていたら流行れない。安心なんじゃないかな、だって安心だって記載されてるし。言いきかせたり言いきかされた安心で、なんとなく放っておいた問題。





六本木を後に。ふと、すれ違う人の顔や顔や顔を見ながら、The Men In Greyを考えていましたら、あの人もあの人もあの人もCIAでKGBなんじゃないか…まるで中学2年生かと言いたくなるような妄想に捉われたので、考えるのはもうこれで終わり、今は歩く右足と左足と前を向いている自分の目に集中、と言いきかせておりました。





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私は今、ハラハラドキドキしながら発言します。「そろそろさ、内側と外側の境目ってやつを、既存の境にあてこんで安心するのはやめにしないか。」と。





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2011/02/07

MONTSUCHTの公演を見てきました。



女装の私が、浅草橋にあるパラボリカビスでのMONTSUCHT第24回公演「球体増殖→解体幻想」を見てきました。





ペイ*デ*フェのファッションショーに出演されていた本原章一さんからmixiで「やるよ~」との情報をいただき、これは、と。私にはバタイユ『眼球譚』など予備知識無く、だから、理由のわからない強烈な美しさをただただ感じた1時間半でした。





会場となった夜想パラボリカビスでは夜想ベルメール展が長期で開催されています。その展示の一つ「錬金術の夢想世界」という清水真理さん企画の人形展会場が本公演の舞台でした。人間ではない人間の人形に満ちた空間です。客席がひっそりとひしめきあって取り囲む真ん中には黒く細長いテーブル。その上には、白く弱い服を着た(着せられた?)女性らしき白い肌が寝かされています。右奥には楽団が曲を演奏。有栖川ソワレさんがメイドの服で観客を案内する。そしてノイズのチャイムが鳴り公演が始まりました。





 時間は忘れましたがチャイムはとても長く続きました。ドイツの軍服を着た試験官が手持ちのベルで試験開始を告げます。観客は給仕から紙を手渡されます。眼球に関するテストでした。10分間のテスト時間を言い渡され、私たちは記入します。ベルがなり回収される。そして暗転。本当にテストをしたのです。あっけにとられた観客の間を、テストに遅刻した「卵入者」が自分の席を探してさまよいます。見つかりません。会場を後にします。そして軍服がまた現われ、第2問が開始されます。それはイラスト問題でした。観客はそれぞれに思う眼球を問題用紙の余白に描きます。紙をを給仕と軍服が回収します。「次は口頭諮問です」と告げて舞台は暗転。





ここから私の記憶が曖昧になります。人が3人、舞台に登場し、顔を白く塗り、白い人になりました。そして数字を口にし、舞います。白い人は2人になり、舞います。白い人は3人になり、壁に眼球の絵(おそらくテストで私たちが描いた絵)を貼り付けます。そして白い人は1人になり、舞います。





会場を満たす空気がクライマックスへ向けて大きく動きを変えます。試験官が訪れ「ルージュ(赤) オア プラージュ(白)!」と言葉を繰り返す前で、白い人3人が、女性らしき白い肌の上で卵を割る。白い殻に込められた命が放出され、黄色した命にまみれる白い肌。苦しむ白い女。叫び声。私は、もう、この光景に息を飲みなぜか涙が溢れ、ただ「美しい」と感じていました…。音、球体を割りつづける白い人、白い殻から溢れる命、苦しむ女、ベルを振る軍服、走る卵入者、卵入者?。いつのまにか卵入者が現れ何かを叫び紐を引いたのです。天井からシャンデリアが落ち、会場は全くの闇に包まれ、舞台は終わりを迎えました。





長くなりました。





卵が割れて命が放出される。生命を供給する。その色が黄色で白い肌や服の上で映えていた。割り続けられた卵。そこから命が放出され続ける光景を前にして、私はまるで、大量の妊娠女性と対峙しているかのような畏怖を感じ、そして感動していました。予備知識なく見ていた私の眼球に溢れた涙の理由は、卵だからなのかもしれません。





予備知識の無い人に無条件の感動を生み出すパフォーマンスは、それだけのパワーを持っている。場所や人や人との関係や時間といった数々の偶然も影響しているでしょう。パラボリカビスで無かったら。本原さんに誘われたのでなかったとしたら。夜じゃなかったとしたら。そして、私が女装をしていなかったら。私が命、妊娠、結婚について考えていなかったら。どのように感じたでしょうか。終演の後、会場の外で白い顔のままの本原さんに挨拶。場所や時間を変えて、MONTSUCHTの次回公演を見たいと強く思いました。





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